父親から逃げるように東京へ
栃木の出身で、東京にはワケありで出てきました。その理由は正直あまり話したくないのですが、参考までに書くことにしました。理由は家庭の事情です。僕が10代前半くらいからでしょうか。酒癖の悪い父親とのいざこざが絶えない状態で、何度も家出を繰り返したりしていました。
自立できる年齢になったら家を早く出て、とりあえず何か仕事を始めたらなんとかなるだろうと思って、高校卒業までは我慢しました。それまではコンビニのバイトをして自立資金を貯め、いよいよ高校を出ると共に、一人暮らしのアパートを借りて上京してきました。このボーイズバーのバイトを見つけたのは、19歳になった直後のことです。
危機感もあって仕事はすぐに覚えました
募集を見て面接にいったときには、結構最悪な状態で…。アパートの金を払いきれなくなって追い出され、警備員のバイトをしながら山谷のシェアハウスに住んでいました。すがるような思い…というほどではありませんが、何とか腰を落ち着けられるちゃんとした仕事先を見つけなければ、詰みだと思っていました。
こちらの店は19歳から働けるということで応募しました、とにかくなんでもやるのでお店の力にならせてください。そんなふうにしっかりとアピールしたと思います。マネージャーさんは真剣に話を聞いてくれました。「とりあえずうちで寮を用意するから、今日はこれでおいしいもんでも食べて」とお金をいただいたことも忘れません。
自分が危機的な状況だったこともあって、仕事はすぐに覚えました。それに、自分で言うのもヘンですが、特にスタート時にはいろんなお客様に気に入られやすかったのだと思います。「若くて緊張してる感じはかわいい」と、自分の不慣れな態度がかえって好印象だったのかもしれません。
今はまともな生活を送っています
「お金を稼ぐ」「明日はもっと稼ぐ」その思いで一日一日を過ごして、気がつくと結構な額のお金を稼ぐことができていました。自分くらいの年齢で、今で半年になるのですが、まさかこれだけの額を稼げるとは、やっぱりこの仕事はやりがいがあります。今では少ない場合でも、月30万ほど稼げています。
こうして振り返って言うのも何ですが…これまでの生活レベルは、家庭環境もあって底辺だったと思います。それが、この仕事に出会えたおかげで、たったの半年でようやくまともな生活ができるようになりました。本当に感謝しています。
今はこちらの寮も卒業して、1人暮らしをリスタートしています。今度はお金もたっぷり貯まっているので、簡単に失敗しません。お客様との出会いも楽しいので、この仕事も楽しみながら今後も続けられるればと思います。
あと、最近は父親がどんどんひどくなっていて、母親にも手を出すようになっているとのことなので、いずれもう少し広い部屋に引っ越して、母親を呼び寄せて親孝行したいと考えています。”