僕はかなりミーハーな性格だと思います。
地方から東京に出てきた理由も、ただ、何となく華やかな生活ができるんじゃないか、というふわふわしたものでした。
芸能人に会えるとか、そういうことですね(笑)
学歴も何もほとんどないんですが、仕事なんて、まあ何とかなるだろうと楽観的に考えてました。
それで結局、事実何とかなっているんだから、人生ってそんなもんなんですね。
ボーイズバーで働き始めてもう6か月くらいになるんですが、高収入バイトとしては、結構定番みたいですね。
大体の仕事内容は、皆さんが想像される通りだと思いますが、全然過酷とかそんなわけもなく、わりとラク~にやらせてもらっている方だと思います。
もっと鬼出勤でもすれば、そりゃあ、辛いこともあるかもしれませんが、僕みたいに、「それなりでいいや」という感覚なら、特にしんどくもないです。
そしてこの仕事の素晴らしいところは、個人的にはもう、やっぱり、芸能人に会えるってことです。
それも、テレビにも結構出てる、本当に有名な人ですよ。
お忍びで来店されるんですが、やっぱり、そういうお客様たちは、オーラから何から、全然違います。くださるチップの額も、「!?」と思うくらいです。地方のバイトの一か月分くらいかも?(笑)
そんなこんなで、すごく楽しい毎日で、自分としても常にご機嫌に働いているから、お客様としても感じがいいのか、指名も増えて、今では高収入バイトというより、もうはっきりとした仕事という感覚になってきています。
新宿で一人暮らしして、毎日、夜の華やかな街に繰り出していく刺激も、地方でボケーッと生きていたのでは、一生味わうことがなかったものだと思います。
というか、最近、それをよく考えますね…。
もし、今みたいに上京していなくて、ボーイズバーという働き方だって知らず、高校を出てから、あのままずっと地元にいたらどうなっていたのか、と。
そのときは、「まあ、人間大体、こんなもんだろう」と別にそれを不満にも感じていなかったのですが、おそらく30歳とか40歳になって、もう人生に何の展開も希望もなくなる頃に、「もっと俺にも何かできたんじゃないか」とすごく後悔したのではないかと思います。
幸い僕は、自分の気まぐれな考え方で上京して、何とか、今のような生活を築くことができました。
芸能人のお客様に名前を憶えてもらって、指名してもらえるなんて、こんな幸せなことはないです。
この好調がいつまで続くかわかりませんが、それでも、恵まれていることは忘れてはいけないと思います。
これからのことも、考えないではありません。
資格とか、通信制の大学とか、そういうことですが、やっぱり、そういう現実的な問題よりも、今の時間を大事にしたい思いが大きいです。
だから、当面は、能天気なくらい何にも考えず、ボーイズバーという自分に与えられた居場所で、がんばってやっていきたいと思っています。