今お世話になっているボーイズバーに出会わなかったら、人生、ヤバかったと思います。
というのも、僕は、もともとすっごくお金にだらしない。服が好きで、見栄っ張りな性格ってこともあって、手元にない金もキャッシングで引き出して好き放題使って、学生時代からカード地獄でした。溜まりまくった借金は、もう、簡単に返せるレベルじゃない…。
もちろんそんな状態で就活も何もなくて、卒業してからは、ただのフリーターです。東京でそんな舐めた生活してたら、当たり前ですが借金は膨らむ一方で、本当にこれ以上はヤバいってところで、「何かしなくちゃ」と思って、給料のいい仕事を探すことにしました。
そして発見したのが、ボーイズバーの求人です。
最初は、「こういうの、俺にできるのかな」と思ったのも事実でした。でも、できるできないじゃなくて、ともかく、やるしかない。カード地獄の借金生活から脱出するためには手段を選べない状況で、相当に悲壮な覚悟をして面接に行ったら、何か、あっさり採用…。
「あれ?」と思ったのですが、まあ、お店の人たちの雰囲気もすごい良さそうだし、とりあえず借金生活から脱出できるまではやってみるか、という感じで、ボーイズバーでの毎日が始まりました。最初の頃は、本当にほとんど連日出勤して、稼ぎまくっていました。
その頃は、まあ、さすがに失敗もいくつかしましたね。でも、失敗がなければ成長だってないわけで、いろいろと学習させてもらったと思います。礼儀とか、そういう基礎的な部分から、お客様のタイプを見ての接客術のチョイスまで。毎日が勉強って感じでしたね。
ただ、そういう日々を耐えるモチベーションになったのは、わりと、お客様に褒められることも多かったからです。「お洒落だね」と、服のことを褒めてもらえるのも、やっぱり嬉しかった。借金してまでいい服揃えて、そんなことで報われるなんて(笑)それに、入ってくるお金がやっぱり普通のバイトとかと比較して圧倒的にデカいのも、良かったです。
その頃に身につけたボーイズバーで働くスタッフとしての最低限のスキルで、何とか一年間やってきて、おかげで、今では借金生活から脱出することができました。本当に今は解放された気持ちで、それでも一年って長かったと思いますが、多分、別のバイトでもしてたら一生返せていない額だったんで、やっぱり、今のお店には感謝しないといけません。
やっと人間らしい普通の生活を送れるようになって、思うのは、やっぱりまず、当時の自分の馬鹿さ加減です。本当に反省しているし、完済した今では、もう二度とあんな見栄ばっかり張って中身も何もないようなプライドバカには戻らないようにしようと思います。
お金にだらしない性格も、この仕事を始めてから、ちょっとマシになった気がします。というのも、金があると、逆に心の余裕が生まれて、「こんな無駄なもの、別に買わなくてもいいや」という風にも考えられるんですね。人って変われるもんなんだな、と思います。