こんな僕にも居場所がありました
身長も190cmを超えてくるとちょっと目立ちすぎるところがあって、僕なんか元アメフト選手なんですけど、実は結構内向きな部分があるので、大学出てからは警備会社でこそこそやっていました。みなさんが想像されるとおり派手な仕事では決してなく、なんというか毎日が同じことの繰り返しです。
自分って大したやつじゃないんだな、それなのにこんな目立つ外見して…と謎ネガティブに陥っていたのですが、今は違います。ちょっと暇つぶしみたいに見ていた求人募集でレンタル彼氏の副業バイトを見つけ、応募してから、僕のすべては一変しました。
「え、すごいいい」とそれまでコンプレックスだった長身過ぎる部分を、このお店では個性としてちゃんと見てくれるんですね。まさかこんなことで居場所ができるとは…運営さんにも最初こそ「背高いな」と驚かれましたが、あとはフツーに扱ってくれて、なんだか今は自分も自然にお店に溶け込めている感じがします。
お姫様だっこで連続指名
マッチョな体型を活かしてできること、お姫様だっこですかね。大体ちょっとした体重くらいの人なら軽く抱き上げられますから。それは元アメフト選手だけありますよ、自分で言うのも何ですけど。リクエストがあればお姫様だっこ、そして頭なでなで。大人になってこんなことやってるなんてな、と互いに言い合って楽しいもんです。
このネタで結構指名も増えましたかね。連続指名、それも連日。一時期は人気キャストにも成り上がりました。そのときの収入といったら、警備会社の薄給なんて吹き飛ぶくらいのものでした。高額バイトと言いますが、バイトというレベルは軽く超えた高収入の仕事です。
デートのリクエストではお姫様だっこが多いんですが、その他にもお客様って結構、なんというか、「っぽいこと」をやってもらいたがりますね。マンガっぽいことをやってもらうと嬉しいみたいです。人の心ってわからないものですね(笑)僕としてはもちろんそんなことを渋る意味もないわけで、もちろん快くだっこさせていただいています。
新宿の街で働ける快感
だんだんとこの街の雰囲気にも慣れてきました。それこそ最初は新宿なんて大都会には臆していましたけどね…自分は外れのビルの警備をしていたので。でも、やっぱり慣れてしまうとすごくいいです。快感というものを覚えるというか、東京で頑張ってるな、って満足感を持てるのはたまらないです。
自分の身長に対する妙なコンプレックスもなくなりました。たまに好奇の目で見られても逆に見返してやるくらいの度胸というか、プライドが身につきました。それもこういう特殊な仕事をつとめているんだぞという自負からくるものだと思います。
もうすぐしたら警備会社の方は退職して、この仕事一本ということもお店に相談してみたいと思っています。ちゃんと重宝してもらえる存在になるために、キャストとしてのホスピタリティを磨き、外見や内面も磨いて、アピールしたいです。