レールに引かれた人生に疑問符
青々とした牧草のにおいが風に運ばれてくる大自然、北海道の帯広で生まれ育ち、両親が昔から引き継いで来た広大な牧場が遊び場でもあり、牛馬の世話や乳搾りを手伝いながら、子供ながらにも将来はこの仕事を繋ぐんだろうなって思って育って来ました。
そして、高校を卒業と同時に地元にある大学の畜産家に入学をしたものの、レールで引かれたこんなにつまらない人生で本当にいいのかな?って思う様になったのです。
そう思うのは、実は高校の修学旅行で東京に来た時からすでに始まってはいたのです。
それまで、牧場の仕事は一年を通して、何かと忙しくて北海道から一度も家族旅行すら行った事すらなかったので、その修学旅行でのあの経験が忘れずに脳裏に浮かんで離れなかったんです。
衝撃的な出会いとなった東京ディズニーランド
それはというと、夢の国!東京ディズニーランドに行ってからそれが始まりました。
ディズニーランドは、テレビでは見た事はあったものの、別に興味すらも無かったのですが、それが修学旅行で訪れ、衝撃が走ったのです。
それは21年間生きてきた中でも、こんな感情ははじめてなので、自分自身も何事が起きたのかしばらくはわからなかったんですが、後々、北海道に帰りあの時の衝撃が脳裏に浮かんで消える事が無かったのです。
皆んなをあれだけの笑顔にして、1日滞在しててもまるで数時間にしか感じさせない充実感。
そして、なによりも、働いてり人が笑顔で、全員楽しそうにしてる事。
僕は、これだ〜‼って、その日から心の底で決意したんです。
ディズニーランドで働きたい!
そして、皆んなに笑顔になって欲しいと。
父親には相談せずに休学届をだして・・・。
父親にはとても相談出来ず、大学に休学届けを出し母にだけは話し、そして上京して来たわけなんです。
もちろん、パホーマーにはいきなりの素人ですのでなれませんでしたが、アトラクションの案内をさせてもらってます。
入試当初に学んだ、今まで生きて来てた中での考え方の違い、お客様に対しての心使い全て違う事にビックリさせられました。
しかし、夢の中で3か月働いて、ふと現実に変える時があるのです。
このバイトだけでは、東京では生活が出来ない事に。
はじめての独り暮らしのせいもありますが、日に日に生活苦になっていく自分がそこにいました。
それまで、笑顔で頑張ってた事が、先輩から指摘をされたり、凡ミスさえする様になって来ました。
ボーイズバーのバイトとのめぐりあい!
もちろん、深夜のバイト水商売は未経験で、不安はありましたが、いざ、働いてみると根本は同じなのです。
ムリな営業やキャッチなんかしなくても、僕らキャストが元気で笑顔でいれば、お客様も楽しんで下さいますし、喜んで感謝のお言葉も頂ける事も多いのです。
凄く、共通点が沢山あり、たかがバイトって思っていましたが、お金以上に僕にとっては貴重な経験を毎日させてもらっている気がします。
父親に近いしてもらおうと思います。
そして、この夏には一度帯広に帰り、父親にもきちんと話しをして、24歳までの約束で、今しか出来ない貴重な体験、そして夢の為にとにかく今は、全力投球させてもらう許可をもらって来ました。
後3年、たかが3年。
それまで思う存分楽しんで、ひとりでも多くのお客様にまたお会い出来、少しでも、僕の笑顔で勇気や希望を与えられたら幸せですかねー!
思い切って、あの日東京に出てこなかったら今頃はこんな気持ちにもなって無かったでしょう!
また、お金に余裕が無いと、心の底から笑顔には慣れない事も知りました。もちろん友情や愛情も大切ですが、お金の余裕が、心の余裕をより一層大きくしてくれるんだと実感出来ました。
このボーイズバーでのバイトに出会え僕自身またひとつ成長させてもらえた気がします。